2011年10月16日

【コラム】 至高の音を創り出すヨーロッパ式調律!!   〜 ピアノクリニックヨコヤマ D (最終回)


前回のづづきです。 第1回はこちら 

最終回は、少し長いですが、宜しくお願いします!  


至高の音を創り出すヨーロッパ式調律!!  


この日、店を訪れた我々は、色々なメーカーの素晴らしいヨーロッパピアノを弾かせてひただいて、
最高のピアノ、ブリュートナーにもめぐり会うことが出来ました。
そして、代表の横山さんには、お忙しい中、本当に長い時間、ピアノの事について、沢山の興味深い話をしていただきました。
そんな中、おそらく
生涯忘れる事のないだろう、貴重な体験がありました。
 

なんと、
ヨーロッパ式調律について、実際にお店のピアノを使って、その場で音を鳴らしながら説明していただけたのです! 
これは、もう、
自分のピアノ観が180度変わってしまうような、
それほど衝撃的なものでした。
  

前回の最後に生じた疑問。
「それぞれのピアノが持っている魅力を最大限に引き出す、そんな調律、調整法とは、一体何なんだろうか?普通のやり方とは違うのだろうか?」  

この疑問は、横山さんの実演説明によって、いとも簡単に解決します。
(ヨーロッパ式調律については、ピアノクリニックヨコヤマさんのサイトの方で詳しい説明がありますので、そちらを是非観ていただきたいと思います。こちらからどうぞ)
百聞は一見にしかずでしょうか、代表御本人による実演説明を受けることが出来た我々は、とても幸運でした。 

横山さんは、実際にお店のピアノを使い、
隣り合った鍵盤それぞれに、一方には、現在日本で一般的に行われている調律(以後、日本式調律とでもしましょうか)を、もう一方には、ヨーロッパ式調律を施します。 

「では、弾いてみてください」  

「どうでしょうか?」
  

もう、一目瞭然でした。
 

ほとんど区別がつかないような、耳の肥えた人でないとわからないぐらいの、そんな微々たる差なのではないか、という自分の予想は完全に裏切られます。 
一方は、明らかにか細い音、しかし、もう一方は、なんと太くて、豊かな音なのだろう!!
もうお分かりだと思いますが、
そうです、この豊かな音が、ヨーロッパ式調律が施された方でした。 
「えっ、こんなに違うものなのですか? こっちの、か細い音、これが、現在日本のほとんどの調律師の方たちが創っている音ということですか? えー!?・・・」 

この二つの音の違いというのは、こういった音の比較に関して、その耳の判別能力に自身のない私にも、すぐにわかるもので、おそらく誰が聞いても同じように感じるだろうと思います。 

そして、私はすぐに次のように思いました。
「これだけ、音のよさに違いがあるのに、日本の調律というのは、どうなってるんだろう・・・日本の調律師の方たちはヨーロッパ式調律の存在というものを知っているのでしょうか?」

横山さんが答えてくれます。
「今まで、うちの店にも、その評判を聞きつけて、何人か同業者の方たちが、調律のやり方をみせて欲しいと訪ねてきたことはありましたよ」
「しかし、そうした人たちに、私たちのやり方を見せてあげると、たいていこう言うのです。そんなやり方は間違っている、自分たちの調律方のほうが正しい、と」 

えっ?そんなバカな。これだけ、誰が聞いたって、どっちがいい音なのかすぐにわかるぐらい差があるのに、何故!? 

「彼らは、もちろん自分達の技術に誇りを持っているというのはあるでしょうが、聞いているポイントが違うのです 
(補足説明いたしますと、横山さん自身、調律師としてのスタートはもちろん日本であったわけで、日本式の調律というものに関しても当然熟知されています。その後、単身、海外に渡り、さまざまな苦労の末に、現在のヨーロッパ式調律というものに行き着いたのです。詳しくは、サイトの方で!) 

ここで、横山さんから、日本式とヨーロッパ式の調律の違いについての説明を受けることになります。
その内容を自分の言葉に置き換えて大雑把にですが少し説明いたしますと(もしかしたら少し内容に不備があるかもしれません)、

日本式というのは音の倍音をきっちり整える
のが基本で、
それに対して、
ヨーロッパ式は、音の基音をしっかりと整えるのだと。

よって、それぞれの調律が施された2つの音を注意深く聞いたとき、なるほど、日本式による音の方は、確かに、倍音はうねることなく綺麗に鳴っている。一方、ヨーロッパ式は、あっ、たしかに倍音がうねっていると。 

そうです、さきほどの
日本の調律師の方たちは、この倍音の調整具合を聞いていたということです。
日本の調律においては、この倍音がうねるということがどうもあまりよろしくないようで、そんなのはピュアな音ではないと。よって、彼らの耳には、倍音がうねっているヨーロッパ式調律による音は綺麗な音として聞こえないのだと。

これはなかなか信じられない話です。
だって、音楽的な耳で聞いた時、どちらが豊かな音でいい音なのかは明確なのです。
日本の調律師の方たちは(もちろん皆が皆そうではないと思いますが)、自分が正しいと信じてきたものが絶対の存在で、それ以外のものを受け入れられなくなっている、柔軟な思考ができなくなっている、ということなのでしょうか? だとしたら恐いですね・・・・  

とまあ、
このように倍音はたしかにうねっているヨーロッパ式の音ですが、
よーく聞くとその基音はしっかりと、うねることなく、どっしり鳴っています。
この基音がしっかり鳴っているということが、太くて、豊かな音の秘密のひとつといえるでしょう。

日本式をよーく聞いてみると、倍音はうねってないのですが、
逆になんと!この基音がうねってしまっているのです。

私には専門的なことはそこまでわかりませんが、
倍音ももちろん豊かな、リッチな音には欠かせない要素でしょう。
しかし、倍音と基音のどちらが重要かといわれたら、
倍音を綺麗に整えて肝心の基音はうねってしまっている日本式調律といのは、なんか少し違うのではないか、と私には思えました。 

まあ、この辺の細かいところは、一切考えなくても、

圧倒的にヨーロッパ式調律が施された音の方がいい音、魅力的な音である、というのはそれを聞いた多くの人が思うことなのではないでしょうか。


さらに、日本式とヨーロッパ式とでは、
ピアニッシモで、弱音を弾く場合にも
大きな差が出てきます。
日本式の方は、アタック音がかすかに聞こえたあと、すぐにスーっと音が消えてしまいます。
しかし!
ヨーロッパ式の音は、アタックの後も長いこと音が残るのです!!
同じピアニッシモでも、ヨーロッパ式のほうが芯のある音です。

よく、コンサートなどで音が良く通るピアニストと、埋もれてしまうピアニストがいる、という話を聞きますが、そのピアニストの弾き方というのももちろんあるでしょうが、意外に、そこには、このピアノ自体の調整の問題もあるのではないかと、ふと思いました。
  


もう日本式調律には戻れません!戻りません!!  


このように、素晴らしい音をつくりだす、ヨーロッパ式調律
これは、横山さんが本場で学んだ、
まさにヨーロッパの伝統的な技術そのものであると。
この調律が施されたピアノは西洋音楽を奏でるための真の音、
本場ヨーロッパの響きを備えているということです。
横山さんは、よく、海外から日本に留学している外国の方の調律も引き受けるそうなのですが、調律をすると、きまって、それらのお客さんは、
「ああっ、これだ、この音です!むこうと同じ音になった!」
といってとても喜ばれるそうです。

ピアノはもともと西洋で生まれた、西洋音楽を奏でるための楽器です。

わが国日本は、どういうわけか、この西洋音楽の象徴ともいえる楽器が一般的に普及し、世界的にも稀有なピアノ大国(?)となりました。
ピアノが身近な楽器として存在するというのは、とてもよいことです。
しかし、一方で、さきほどの調律のやり方などは、
日本独自の物として体系化され、本場ヨーロッパの伝統的なやり方からは大きく逸脱してしまったようです。
この辺の理由については、日本の住環境や、ヨーロッパと日本の言語の違いなども影響しているかもしれないとことです。(詳しくはサイトの方で!)
また、
ピアノ自体についても、日本のトップメーカーが作るピアノでさえ、その精巧さ、丈夫さといったところでは確かに優れているといえるかもしれないが、肝心の音については、やはり西洋音楽を奏でるための真の音、本場ヨーロッパの響きを備えているとはいえないだろうと。

そもそも調律のやり方がこれだけ違うわけだから、その調律を施されるピアノ自体の造りが違うというのも、ごく当たり前の話ではないかと思います。

日本のピアノは日本の調律方の元で発展してきたものなのです。

コラムBで触れた、ヨーロッパのピアノは最低音もしっかりとした音程が出るが、日本製のピアノはこの辺が少し弱い、というのも、独自に発展してきた日本製ピアノがまだまだヨーロッパ製のピアノには及ばない点のひとつといえるのかもしれません。

 
なので、ヨーロッパピアノにヨーロッパ式調律を施すというのがベストなのですが、
この辺、もう少し詳しく横山さんにうかがったところ、
たとえ日本製であっても、ヨーロッパ式調律を施すことで、ヨーロッパピアノとまったく同じとはいかないまでも、かなり、音質は向上するだろうということです。 

私の自宅のピアノはヤマハのアップライトです。そして、
おそらく日本式の調律がほどこされているであろうと・・・
 

この日から、まもなくして、私はピアノクリニックヨコヤマさんに自宅のピアノの調律、調整をお願いしました。
そして、横山さんに、自宅まで来ていただきました。

案の定、日本式の調律が施されていました。
そして、あの日の実演説明と同じように、自分のピアノでも同じように説明してもらいながら、調整してもらいました。

作業をそばで聞いていて、聞こえてくる音がだんだんといい音に変わっていくのがわかってとても興奮しました。


いや、自分は、そもそもこの自宅のピアノの音がそこそこ気に入っていたのですが、
ヨーロッパ式調律を施してもらった後の音は、もう、

以前と比べられないほど、豊かな音になりました!
まったく別のピアノに生まれ変わった!!
といっても大袈裟ではないぐらいに。
特にペダルを踏んだときの違いは仰天でした。
それもそのはずでしょうか、
88の鍵盤ひとつひとつを!!ヨーロッパ仕様の太くて豊かな音にしていただいたわけですから、
ペダルを踏んだ時の、その倍音の効果は、計り知れないわけです。
 


もう、この音を知ってしまった私は、
日本式調律に戻ることはないでしょう。


最後に 


自宅のピアノが本当にいい音に変わって、

毎日幸せな気持ちでピアノに触れられています。
このように、いい音のするピアノに触れられるということは、それこそ、ピアノを習い始めたばかりの子供達などにとっては、ピアノという楽器を好きになる上でとても大事なのだろうな、などと思ったり。


なので、今のピアノにはとても満足しているのですが、
しかし、 
ゆくゆくは、やはりヨーロッパ製のピアノを是非購入したいと思っております!

憧れのブリュートナーを手に入れられる日を夢見て、日々精進していこうと思います。

私にとって、ピアノクリニックヨコヤマさんとの出会いは、本当に、本当に大きなものでした。そのピアノが本来持っている真の音を引き出してやるヨーロッパ式調律や、ブリュートナーといった素晴らしいヨーロッパピアノの音を知って、私のピアノ観は180度変わり、ピアノという楽器が、以前にもまして、より自分にとってかけがえのない存在となりました。

とにかく、今回、この感動、驚きを少しでも多くの人に伝えたいという思いでこの記事を書きました。 

もし少しでも興味を持ってくださったなら、
是非、
ピアノクリニックヨコヤマさんのお店にいって実際にブリュートナーの音を体験してみて下さい!! 
きっと、今まで聞いたことがないような「至高の音」がそこにはあると思います。 


ヨーロッパ式調律、ヨーロッパピアノの素晴らしさが少しでも多くの人に広まることを心から願っています。


今まで、長々とお付き合いいただきましてありがとうございました!
                                  


                          おわり
 


ピアノクリニックヨコヤマさんの公式サイトです。
http://www.piano-clinic.jp/right.html


posted by Duke Tyler at 11:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ピアノ関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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